だーげーほーです。
台北の中でも最先端のデザイン関連の情報が集まるエリア・松山文創園區のすぐ近くに、おしゃれな店内で台湾茶の体験ができるお店があると聞いて行ってきました。
台北には台湾茶を扱うお店が数え切れないくらいありますが、十間茶屋は伝統的な台湾茶文化とテイスティングをモダンな空間で提供する新しいタイプのお店です。
十間茶屋(松菸店)へのアクセス
住所:台北市信義區忠孝東路四段553巷48號1樓
MRT板南線の市政府駅から徒歩7〜8分ほど、誠品書店松菸店のある松山文創園區のすぐ近くなので、買い物や美術館と一緒に行くにも便利な場所です。
同じく市政府駅最寄りの、新光三越デパート信義新天地A4館の地下2階にも店舗があります。
おしゃれで写真映えする店内をチェック
ガラス張りでスタイリッシュな内装の店内は、ぱっと見セレクトショップのような外観。
ガラスの折りたたみ戸を開けて入ると左手にはアイスドリップ用の器具が壁にかけられており、白〜ライトグレーの壁とあいまって実験室か温室のような雰囲気。けれど全体的に冷たさはなく、お茶のように温かみが感じられる空間です。
茶葉だけでなくテイクアウトのドリンクも扱っており、こちらはウイスキーボトルのような美しいガラス容器に入った冷泡茶(水出し茶)。
右手にはお茶を入れるための器具や茶葉が陳列されたスペース。横にちょっとした休憩スペースがあり、ここでお茶を飲むこともできます。
美しいディスプレイが目を引くフォトジェニックな店内ですが、オーナーは茶農家の5代目で、決して見掛け倒しのお店ではございません。
いざ、美しい台湾茶文化体験
茶葉の展示方法も独特で、博物館のようです。お店の方に促されて、まずはガラスのカバーをひとつずつ開けて香りを確かめます。
初めてなので、まずはおすすめの3種類の茶葉を一つ一つ試飲させてもらうことに。
いい台湾茶は一回の茶葉で何回も飲めると言いますが、ここでは1種類につき3杯目までを飲み比べて味と香りの変化を確かめます。
茶壺・茶海・茶杯といった茶器も販売しています。台湾・苗栗の土を使った陶製のもので、シンプルモダンかつ温かみがある美しいデザインです。
他にも気になるお茶があれば試飲させてもらえます。
台湾茶は品種や発酵度の違い以外に、焙煎の技巧が味や香りに大きく関わってきます。
こちらのお店では自家栽培・自家焙煎した茶葉を発酵度・焙煎度の違いにより00/05/10(輕/中/重)という3つのグループに分けており、数字の小さい方(軽い飲み口)から数字の大きい方(重みのある深い口当たり)、あるいはその中間を選ぶことができます。
今回試飲したのは00:南投縣竹山鎮産の初焙金萱、05:南投縣鹿谷鄉の凍頂烏龍、10:台北市木柵區の觀韻紅茶、追加で10:南投縣仁愛鄉梨山茶區の暮梨紅水の4種類です。
一つ一つの茶葉には香り・味・産地の説明書き(中国語)がついていますが、店員さんがさらに一煎ごとに変化していく香りや味の説明をしてくれます。
私は形容する言葉を持ち合わせていないので上手く表現できないのですが、種類としての味の知識はあるものの、今まで飲んだことのない味ばかりでした。
一見薄いようで奥行きのある香り、深い茶葉の味わいがあり、各々の茶葉の性質をちゃんと言語化してくれることで、同じお茶を飲むにも全く印象が変わってきます。
私が普段家で台湾茶を飲むときは大雑把に多くの量を一気に作って飲んでいるので、各々の味と香りの繊細な変化に触れられないでいましたが、言われてみると全然違う気づきがあります。いい茶葉はこうやって飲まないと勿体無いと改めて実感します。
子どもが小さいこともあり普段の生活の中ではなかなかそんな時間も持てないのですが、今回は一人で行ったこともあり短い時間の中でも非常に濃い体験ができました。
フラッと寄ってもいいけど、KKday経由で申し込むとよりお得
短時間の間に4種類3杯ずつ飲んだのでお腹がたぽたぽになってしまいましたが(もう少しスローペースでもよかったかも)、質の良い台湾茶を飲み比べできる至福の時間でした。
私が特に気に入ったのは觀韻紅茶で、台北の木柵區で栽培された正欉鐵觀音の茶葉を全発酵の紅茶の製法で仕立て上げたレアな台湾茶です。
台湾紅茶というと日月潭紅茶の紅玉や阿薩姆などの有名品種しか知らなかったので、木柵産鉄観音の紅茶というだけでも初耳でしたが、味も香りも初めて経験する果物のような風味でとても印象的でした。日本人のお客さんにとても人気があるそうです。
色々飲んでいるうちによくわからなくなっちゃった、と思っていたら日本語メニューもあるとのことで改めて確認することができました。水出し茶の作り方も詳細に書いてあり、茶葉1gに対して50ccの冷水を淹れ、冷蔵庫で10時間冷やすとのことです。
今回は海外オプショナルツアー販売を行うKKdayさんのご提供で茶葉のお土産つきの体験だったため、この中から680元のお茶が持ち帰れるということで、試飲はしていませんが觀韻紅茶と同じく10グループの紅茶である暮色小葉紅を選びました。南投縣名間鄉の海抜500mの産地で栽培されるお茶だそうです。
ちなみに差額を払えば他のお茶にも変更可能だそうです。
紙筒でできたお茶のパッケージの上部には時計のようなデザインが施されています。お店の名前「SHI JIAN」は中国語の「時間」と同じ発音だからでしょうか。
お茶が入った袋まで白で統一されていて、細部まで美しいデザインです。
今回は同じタイミングで入店したリピーターの香港人らしきグループがいて、彼らも同じように横で試飲して茶葉を買っていきました。
お茶屋さんなのでこのように普通にふらりと入って買っていってもいいのですが、KKdayであらかじめ申し込むと台湾茶体験ができる上に100元もお得に茶葉を購入できます。
キャンセル無料で即予約確定なので、当日でもスケジュールに合わせて申し込むことができるのも便利です。
台湾茶を買いたいけれど試飲のシステムがよくわからない、おしゃれなお店はなんだか敷居が高いと思っている私でも手軽に体験できたので、とてもよい取り組みだと思います。
店員さんはフレンドリーで、基本は中国語ですが英語や簡単な日本語での説明も可能だそうです。
KKdayさんのコースはアイスドリップティーという氷で淹れるお茶の体験も選べます。今回は冬場だったので通常のお茶体験にしましたが、次回は暖かい時期にアイスドリップティーも体験してみたいと思います。
今回とは真逆な、日常的な台湾茶関連の記事はこちら。
買ってよかった飄逸杯・台湾茶をおいしく手軽に飲めるティーポット 【7-11】台湾茶葉100%使用!コンビニで買える紙パック茶「冷泡茶」鐵觀音烏龍・台茶12號紅茶