だーげーほーです。
先日、更新日が迫っている日本の普通運転免許証を使って、台湾の運転免許証を取得しました。手続きの方法は公的なページを見れば載っているのですが、実際にやってみると結構手間がかかりました。
この記事では台湾の運転免許事情についても触れていますが、私のように日本の運転免許を使って台湾の免許を取る人は、失敗談も含めて参考にしてみてください。
目次
台湾で運転するための手続きは簡単
最近、台湾でレンタカー旅行をする人が増えているようで、私のレンタカー旅行の記事にもちょくちょくアクセスがあります。
【台中〜日月潭】台湾レンタカー旅行★格安業者で借りてみたレポこの記事の中では中国語でレンタカーを手配したのですが、日本語でレンタカーを予約したい人にはKKdayのレンタカー予約がおすすめです。
【空港・駅引き渡し】台湾格安レンタカー(平日:1,399NTD/日)
KKdayで予約したレンタカーで台南ドライブ旅行した時の記事はこちら。
2泊3日の台南レンタカー旅、奇美博物館と頑皮動物園と美食と買い物
ところで、台湾はジュネーブ条約締結国ではないので国際運転免許証では運転ができません。その代わり台湾と日本の間では運転免許に対しての取り決めがあり、日本の免許を使って台湾で運転する場合、公的機関で作成された翻訳文と免許証原本があれば互いの国で運転が可能です。
公式の中国語翻訳文は日本国内のJAFまたは台湾の日本交流協会台北事務所か高雄事務所で発行できます。
参考 日本の運転免許保有者が台湾で運転するための制度について公益財団法人日本台湾交流協会 参考 海外サポート:台湾で自動車を運転される方JAF
……ということになっているはずなのですが、実際に台湾の旅行業者と話してみると「国際運転免許が必要」と言われたり、台湾の警察ですら中国語翻訳文の存在を知らなくて、提示しても無免許とみなされることがあるという噂を聞いたことがあります。
警察以外にも台湾の一部公務員のいい加減さには今まで散々な目にあわされてきたので、きっと”台湾あるある”だろうなと思います。今回の免許証発行も色々あったので後で触れます。
私が台湾の免許証を取得した理由
私は前の免許証の時は途台前に日本のJAFで、今持っている免許証では在台中に台湾の交流協会で中国語翻訳文を発行しました。
長期滞在のため、車を運転したりスクーターに乗る時に必要になるかなと思って念のため用意したのですが、乗用車は左ハンドル右側通行に慣れない上にペーパードライバー、必要に迫られて乗り始めたバイクは免許証不要の電動スクーターのため結果的に一度も使っていません。
それはさておき、中国語翻訳文は台湾入国後1年間有効なので、今のところ私は1年に1回は出国しているので使おうと思えば使えます。
ですが中国語の翻訳文は主に短期滞在者向けの制度であり、逆にいうと居留証を持っている長期滞在者の私は年に1回以上の出入国が必要という制約があります。ただし、在住者は中国語の翻訳文を利用することで、台湾の免許を試験なしで取得することができます。
私は特に必要に迫られなかったため、いつか取ろうかな程度に思っていたのですが
- 翻訳文自体の有効期限は日本の免許証の有効期限内(最長5年)
- 日本の免許証は「平成30年の誕生日まで有効」なので翻訳文も期限が切れる
- 中国語翻訳文は地方在住の私には入手が簡単ではない
という理由から、この機会についに台湾の免許証も取得することにしました。
台湾はバイクと自動車の免許は別々に発行される
台湾では免許証の種類と乗れる車の区分が日本と違います。
バイクやスクーター(機車)と乗用車(汽車)で免許が分かれているため、バイクも自動車も乗る人は免許を2枚持っています。そのため、私が持っている普通運転免許(小型車駕照)に含まれる50ccの原付を台湾で運転する場合は、普通軽型機車(50ccまで)のバイク免許を別途取得する必要があります。
日本と同様の条件にするべく同時に取得することも考えたのですが、台湾の原付はレンタルバイク屋を見ても50ccは少なくほとんどが100ccや125ccのため、取ったところで使う機会がなさそうなので取得するのをやめました。
台湾はスクーターの台数が世界一多いとも言われるスクーター王国ですが、2人乗りが合法のためパワーのある125ccスクーターが主力です。そのためほとんどの人が普通重型機車(250ccまで)の免許を取るので、50cc以下の免許を持っている人は少ないのだそうです。
在住者向け・台湾の免許証の発行手続き
日本の免許証を使って台湾の免許証を取得するには
- 残り期間6ヶ月以上の居留証
- 日本の免許証と中国語翻訳文
- 健康診断の結果票
が必要です。その他にパスポートと写真3枚(健康診断用2枚、免許証用1枚)、手数料が200元かかります。
この中国語翻訳文ですが
- 日本台湾交流協会で発行すると570元(約2100円。平成30年度の料金)
- JAFで発行すると3,394円(消費税込み)
なので、台湾の免許を取得する方が有効期限が長く(外国人は6年ごとの更新、永久居留証を取得すれば期限なし)、手数料も安く済みます。
まずは台湾の病院での健診に手間取った
公路監理所という、日本でいう免許センター的な場所での手続き自体は簡単なのですが、意外に健康診断を受けるまでに手間がかかってしまいました。
健康診断は指定の大病院ということなので、子供がいつも通っている大きな公立病院ですぐ受けられるだろうと思っていたのですが……
1回目:子供の予防接種と同時に受けようと思ったら受付時間が早い時間で終わっていた
2回目:受付時間内に行こうと思ったら週に一度の休診日、あるいは台湾の祝日だった
3回目:受付時間に間に合うように行ったら「この病院はバイクの免許用の健診しかやっていない、車の免許は別の病院」と言われた
という事情で、健診を受けられるまでに何日もかかってしまいました。
当初健診を受けるつもりだった病院はちょっと遠いので、夫の休日に車で連れて行ってもらうつもりで何回もリスケしたのに、3回目の正直のつもりが”バイクの免許しか対応してない”というのがびっくりしました。地元で一番大きい病院なのに。
健診の受付時間が病院のサイトに書いていなかったり、病院の人が健診の種類について事前説明してくれなかったり、その他にも色々重なったのですが、台湾ではよくあることかもしれません。
幸い3回目に言われた「別の病院」は健診の受付時間内だったので、その足でそのまま行って受けられることになりました。
この健診が結構アバウトで、身長体重は自己申告、四肢や活動能力はチェックされていないので、多分目視で判断されたのでしょう。
聴力と視力は機械でやりましたが、視力の機械が何十年もの?というクラシカルなもので、やり方がわかりづらく答えを何度も間違えてしまい、危うく不合格になるかと思いました。あとは視野の検査など、初めて見るものもありました。
初めて行ったその病院自体もかなり設備が古く、それはそれで面白かったですけど。
健診の費用はとても安く、50元くらいだったと思います。
監理所での手続きも手間取った
健康診断の結果と必要なものを全て持ってそのまま地元の監理所に直行しました。
他の人の体験記を読む限り、免許証の発行手続きはすぐに済むはずだったのですが、ここでも落とし穴が。
係員に日本人の台湾運転免許取得についての知識がないらしく、私は居住者なので免許をとりたいと何度説明しても「中国語翻訳文があれば台湾の免許は取らなくていい」と言い張るのです。
3回くらい言い合ったあたりで事前に調べておいた中華民國交通部のWEBサイト:公路總局-臺日駕照互惠をスマホで見せて、ここを読んで!と言ってようやくわかってもらえました。
だーげーほー
想定の範囲内ではありましたが、台湾の公務員はいい加減な人が多いので、事前の準備と調査と、いざとなったらもっと上の人に掛け合う心づもりは常に必要です。
そして苦労の末に手に入れた免許証がこちら。
スタンプで隠していますが、実際に顔写真がはみ出そうに大きい。というか、おでこから上が見切れています。いいんでしょうか。。。
この写真は上の健診のものと同じなのですが、居留証を作るときに焼き増ししたサイズだったため大きすぎたみたいです。それをそのままラミネート加工しています。
台湾の身分証写真は背景が白・サイズ1吋(インチ)という以外は日本より規定がゆるめのようで、居留証も数年前に撮った同じものを使い回しても何も言われなかったりします。
病院の検査も写真の扱いもアバウト。なにかとゆるい国です。
ちなみに中国語翻訳文は取得の際に没収されますが、もう必要ないものなので問題ありません。
台湾の免許証があれば日本の免許証いらないかも?
今回発行した免許証は發照日期が民國107年(2018年)、有効日期が民國113年(2024年)と、日本の免許の有効期間とは関係なく今年から6年有効になりました。
台湾の免許証があれば、普通の台湾人と同様に、日本の運転免許がなくても日本語翻訳文を取得して日本での運転もできるようになります。
参考 台湾の運転免許保有者が日本で運転するための制度について公益財団法人日本台湾交流協会
台湾→日本の翻訳文の発行は各地の監理所で行える上に料金が安く、例えば台北市の場合は100元です。
参考 申請日文譯本辦理須知臺北市區監理所全球資訊網以前夫が日本旅行での運転のために発行したものを見たことがありますが、内容はほぼ同じ。なのに日本→台湾だと570元。日本発行のものと比べると約1/6の価格です。
翻訳文の価格差もそうですが、免許証の更新料も台湾は安いです。いざとなれば台湾の免許証を6年毎に200元で更新して、もし日本に行くことがあれば100元で翻訳文を入手すれば日本での運転資格も取得できるというわけです。
そのため、更新のために日本に一時帰国して手数料を3000円払うことを考えると、日本の免許証はもう手放してもいいかなとも考えました。が、今後の生活状況がどうなるかもわからないので、そこまでは思いきれませんでした。今回は一時帰国して更新の予定です。
はじめまして。
私も日本の運転免許証で台湾の運転免許証を発行してもらいました。(2016年のことですが。)
士林監理站だと、その場で健康診断してくれる(健康診断費用 300元)ので病院に行かず、便利でした。
>chakostar さん
こんにちは。その場で健診受けられるなら便利ですね!でも費用の差が結構あるのはうちがど田舎だからですかねー。