だーげーほーです。
2021年10月〜12月に1人で、2022年の7〜8月は6歳の子どもを連れて2人で一時帰国しました。当時は台湾入国後に防疫旅館(隔離ホテル)での入国後隔離があったため、前者は15泊16日、後者は8泊9日のホテル暮らしをしました。
2022年10月13日以降の台湾入国では防疫旅館に泊まる必要はなくなりましたが、たぶん一生に一度あるかないかという珍しい体験だったので記録しておきます。
だーげーほー
そしてもしかしたら今後必要になるかもしれない(?)長期滞在の際に参考になりそうなホテル探しのポイントも見つけました。

目次
防疫旅館選びで譲れなかった5つの条件
隔離ホテルは一般的なホテル予約サイトでは探せない(掲載されていない)ため、台湾の国内予約に特化したサイトや地方自治体が運用するサイトで探しました。
そして普段のホテル予約と違い連泊が必要なため、台湾のホテル探しに慣れている私でもかなり時間をかけました。普段のホテルステイとは異なり、居家檢疫(在宅隔離)中は原則的にホテルの部屋から一歩も出てはいけない上に、清掃係などのホテルスタッフも部屋に入れません。
普段は「ホテルは寝るだけの場所」なことが多い私ですが、どうやったらストレスを溜めずに快適に過ごせるか真剣に考えた結果、私の譲れないポイントは以下の3つになりました。
- 換気できる窓があって自然光が入る
- 広さが25平米以上、2人なら30平米以上
- ノートパソコンを広げて長時間作業ができるデスクがある
- ゲームや映画を見るための大きなTVがある
- 3回の食事付き
この3つの条件である程度候補を絞り、レビュー評価が高くて空室があるホテルを予約しました。
食事付きのホテルを選んだ理由は、旅行でもないのに何を食べるかなんて考えたくなかったから。主婦として毎食の献立を考えるのも大変なのに、ホテル近くのデリバリーを探して、毎回自分で頼んで、しかも栄養バランスも考えなきゃいけないなんてまっぴらだったからです。
逆に普段のホテル選びで必ずチェックする「駅やバス停からの距離」は、隔離ホテルでは外出できない上にチェックインとチェックアウトが基本的にタクシーのため、考慮しませんでした。
防疫旅館で泊まった2軒のホテル
現在は普通のホテル営業になっているため、室内用品やアメニティーなどは違いますが、どちらも居心地が良くスタッフの方も感じが良かったです。
駅徳世紀ホテル(驛德世紀酒店/YIDEAR HOTEL)
15泊16日(在宅隔離0+14日間)宿泊した新北市のホテルです。比較的新しいことと、レビューで食事の評価が高いのが決め手でした。
この頃は隔離ホテルは基本的に一人一部屋入居で、部屋の種類は選べませんでした。私の部屋は23 m²のツイン一人利用で、片側だけベッドメイキングされている状態でした。

右のベッドで寝起きして、左のベッドは物を置いたりストレッチする場所に
まだ新しいホテルで、木を基調にしたシンプルで色数を抑えた内装が素敵でした。

オープンで使いやすいクローゼットと冷蔵庫
デスク部分が大きいため、左側にパソコンを広げて作業してそのまま右側で食事をしても一人なら十分に余裕があります。

作業しやすい大型デスク
左のベッドの横にシャワーブースがあり、壁が曇りガラスになっていて、透けないけれど圧迫感がありません。バスルームの入り口は天井まである大きな木の引き戸で、おしゃれ感がありました。

奥から見た部屋の全体図
トイレとシャワーブースはガラスで区切られた乾湿分離タイプ。シャワーのみでしたが、2週間部屋の清掃がない=毎日お風呂掃除するのは大変そうだったので、私はバスタブなしでちょうど良かったです。
この洗面台で毎日食器を洗って、手洗いで洗濯をしました。洗面台の周囲も広くて下にオープンな収納があったので、物が散乱しなくて助かりました。

鏡が大きく使いやすいバスルーム
白とシルバーでカラーコーディネイトされていたトイレ周り。台湾メーカーのシャワートイレで、使いやすかったです。

使いやすいトイレ
アメニティも2週間分。バスルーム全体が何気ないけれど使いやすい床材だったり設備だったりと質の高さがうかがえました。

2週間分のバスアメニティ一式
私の泊まった部屋はすぐ隣のマンションに接していたため、外の風景がほとんど見えなかったのが残念。

隣のマンションの部屋が見える状態
なので大きなTVにYouTubeで日本の景色のライブ映像を流して、窓がわりにして少しでも閉塞感をなくしてみました。

日本で買ったAmazonのFire TV Stickが役に立ちました
2週間の隔離生活に必要な洗濯用品や衛生用品、カトラリーセット、コーヒー・台湾茶にカップ麺なども揃っていました。

生活用品はホテルからのプレゼント
冷蔵庫には冷たい飲み物も。

ジュースと缶コーヒーもホテルが用意してくれたもの
朝食用の飲み物のほか、紅茶はトワイニングのティーパックが用意されていました。

台湾ではお馴染みのパック飲料たち
食事は2週間毎食ほとんど違う内容でした。朝食を除いて庶民的な台湾弁当風のメニューがほとんどで、ホテルのシェフが作るだけあって、街のお弁当屋さんより野菜も多めでクオリティーが高かったです。

バランスの良い弁当に金針花のスープとバナナ
白飯を玄米に変えてもらうこともでき、ベジタリアンメニューなど臨機応変な対応ができ、食事の満足度はかなり高かったです。

魚の姿揚げ弁当
肉圓など通常はホテルではあまり見かけない小吃もあって変化に富んでいました。

肉圓と厚揚げ、つみれのスープ
牛肉麺が出た日もありました。野菜多めです。

野菜多めの牛肉麺
現在は通常営業なのでお弁当はないと思いますが、もし泊まることがあればホテル内での食事は味が期待できそうです。
ハンプコートパレス台北(台北漢普頓酒店/Hamp Court Palace)
8泊9日(在宅隔離0+3+自主防疫4日間)宿泊した台北市中心部のホテルです。スタッフに日本語の流暢な方がいました。
ちょっと前まで首都大飯店という有名なホテルでしたが、コロナ禍で防疫旅館に転身し名前も寶璞大飯店(Baopu Park Hotel)に変わり、さらに2022年12月からハンプコートパレス台北(台北漢普頓酒店)が正式名称になるそうです。
台湾ホテル予約サイトの上手な選び方
こちらのホテルは1室が50 m²という広さ、かつ隔離ホテルにしては比較的安かったので、空室がある日を狙って部屋指定なしのタイプで予約しました。7階のクラブフロアという部屋タイプです。

大人しくできない幼稚園児と缶詰でも余裕の広さ
部屋の広さもですが、家具や調度品に高級感があり、収納設備が充実していたのが良かったです。

荷物置き場も広々していてストレスなし
台湾のホテルは引き出しの中はホコリまみれということも多いのですが、ここは掃除も完璧。長期滞在の場合は収納家具も大事です。右手の冷蔵庫の中のドリンクは、頼めば毎日追加してもらえました。

引き出しの中も掃除が行き届いていました
クローゼットの中のハンガーに「首都大飯店」と書いてありましたが、その時は元・首都大飯店と気づかず、系列ホテルかな?と思っていました。

クローゼットも余裕のある大きさ
デスクも思ったより使いやすく、何よりデスク周りの棚やゴミ箱(隔離中は自分でゴミをまとめなくてはいけないので)が使いやすかったのも良かったです。

仕事がしやすい大きめのデスク
コンセントはフルに使いましたが、隠せるようになっているので見た目もすっきり。

デスク横の、中にコンセント類を隠すことができる棚
私たちが泊まった部屋は大きな鏡がインテリアに使われていて、モダンな印象と部屋をより広く見せる効果がありました。

合わせ鏡で部屋が広く見える効果
大きめで座り心地の良い1人がけソファが二つあり、円テーブルは2人で向かい合って食事できる大きさでした。

ベッドサイドテーブルも大きめで、子供が絵を描いて遊んでいました
防疫ホテル特有の味気ない使い捨てアメニティが多い中で、普通のホテルのようにウェルカムフルーツがある気遣いも嬉しかったです。

パッションフルーツは熟成させて最終日に食べました
食事はホテル内調理ではなく、付近の有名店のものを取り寄せて部屋の前に置かれていました。

鬍鬚張魯肉飯のお弁当

及第豆漿の朝食

王記府城肉粽の大腸肉羹麵線と肉粽
テレビの前にあるサイドボードは収納と飲食の用意に使えます。

大きめのサイドボード
そして何よりすごいのが、人が住めそうなくらい広いバスルーム。このバスルームのおかげで、隔離中でも優雅な気分で過ごせました。

バスタブ・シャワーブース・トイレ・洗面台

水はけもよく使いやすいシャワーブース
大きなバスタブに子供は大喜びで、毎日水遊びしていました。上部には洗濯物を干せる収納式ロープがあります。

深くて大きなバスタブ
洗面台周りもスペースに余裕があり、ガラス板なので中に置いたものがわかりやすく、また必要なものも中にしまえば濡れないのが嬉しいです。

隔離ホテルなのでタオルは不織布の使い捨てタイプ
ベランダに出ることができるので、空気の入れ替えと気分転換で窓を開け放したり、高架道路を行き交う車を眺めてみたり。

ベランダの外は高架道路
大雨で煙った空を眺めたり、雨上がりの夕日を眺めたり。外の景色が見えると気分がいいです。

雨上がりの夕やけ
ちなみに隔離ホテルの出入りは、経路を限定するために表口は封鎖されていて裏口からのみ。外出した時に初めて表玄関を見てやっと「ここ、前に食事で利用した首都大飯店だ!」と気づきました。

ヨーロッパ宮廷スタイルの風格のある表玄関
前回の隔離ホテルと異なり、在宅隔離終了後の自主防疫期間は買い物のための外出ができ、飲食店の多い四平街やショッピングエリアの南京復興駅が徒歩圏内なのでとても便利でした。
徒歩1分でセブンイレブンとスタバ、歩いて数分の場所に全聯スーパーがあります。

近くの観光スポット「歪腰郵筒」
台湾ホテル予約サイトの上手な選び方
防疫旅館で学んだホテル長期滞在のコツ
場所や交通アクセス、価格ももちろん大事ですが、今回の経験で特に感じたことです。
手洗い洗濯とコインランドリーの探し方
隔離ホテル滞在中に一番困ったことは洗濯でした。隔離中は部屋から一歩も出られない上にホテル内の施設が使えないため、室内に洗濯機が備えてあるホテル以外、洗濯は全て手洗いになります。
1回目の隔離では、台湾に戻る直前に無印良品で買ったスポーツ用の半袖速乾Tシャツが大変役に立ちました。手洗いの洗濯で一番困るのは脱水機が使えない点。色違いで2枚購入したので、室内にいるときは毎日交互に着て、洗ってしばらくはシャワールームに干して、半乾きになったら室内で干して2週間乗り切りました。
とにかく乾きが早いこと重視なので、薄手の服を準備して、寒い時は重ね着で乗り切りるのが手洗いのコツです。

手洗いの後、シャワールームで洗濯物干し
ホテルが洗濯用の固形石鹸を用意してくれていましたが、私は持参した手洗い用液体洗剤を使いました。日本の100円ショップで買った小分け容器に詰めかえたもので、30mlだと2週間ではちょっと足りませんでしたが、固形石鹸に比べてすすぎが楽だし雑菌による匂いが発生しにくい気がします。
子供が生まれてから洗濯用洗剤と食器用洗剤を旅行に持っていくようになった習慣が役に立ちました。

エマールとジョイの旅行用詰め替え容器
2回目の隔離ホテルは浴室内に洗濯物干しがあって便利でした。子供がいるので洗濯物の量が前回の2倍、毎日手洗いしていたけれどそれでも服が足りなくなったので、外出できるようになった5日目にユニクロに買い足しに行きました。
またホテルに洗濯機がないため(あっても隔離ホテルでは公共設備は利用できない)、24時間営業の綺麗なコインランドリーにも行きました。コインランドリーはGoogleマップで「投幣式自助洗衣店」と入れれば検索できます。

ホテル近くのコインランドリー「來12号洗洗睡」
長期滞在ではホテル内に洗濯機があればベターですが、ない時は事前に近所にコインランドリーがあるかどうか調べておいた方が良さそうです。
収納の多さも重要
今回泊まった2軒とも収納が非常に充実していました。普段ホテルに泊まる時はスーツケースを収納がわりにすることも多いのですが、長期滞在の場合は家での生活と同じように物を配置した方が快適と改めて感じました。
隔離ホテルではありませんが、最近泊まった「シティ スイーツ 台北南西」のスーペリアツインは、お手頃価格なのに中で寝られるくらいの広さのウォークインクローゼットがついていました。居室エリアと荷物を置く場所が分けられると、視界がごちゃつかなくて良かったです。
もし今後台北に長期滞在する機会があれば、宿泊候補に入れたいと思います。

ドアが閉められて中で着替えもできる広さ

正面に壁一面の鏡、引き出しや靴置き場もある
台湾ホテル予約サイトの上手な選び方