だーげーほーです。
4月に一時帰国しました。普段は羽田か成田空港を使うのですが、今回の帰路は茨城県小美玉市にある茨城空港(IBR)からの出発です。
なぜ成田ではなく茨城かというと、GW前で成田発の航空券が高かったため。
茨城空港からは週2便が就航していますが、マイナーなせいか席に余裕があり、料金もまだそんなに上がっていなかったのです。
往復ともタイガーエア台湾だったのですが、LCCだと往路と復路で別々の空港を使う予約が簡単にできるので、行きは桃園→成田、帰りは茨城→桃園という買い方ができました。
利用してみてわかった、成田空港との違いを書いてみます。
目次
茨城空港へのアクセス
茨城空港は駅から離れているため電車利用が難しいので、自家用車・タクシーまたはバスでのアクセスになります。
車の場合、茨城空港には1,300台分の無料駐車場があり、何日停めても無料だそうです。自家用車で来られる方は利用しない手はないですね。
バスは東京方面から向かうなら
- 東京駅から高速バス
- JR東日本常磐線石岡駅から空港連絡バス
- つくばエクスプレスつくば駅そばのつくばセンターから高速連絡バス
の3路線があります。
東京駅から出ている500円バスが便利でお得
私たちは電車で東京駅まで行き、東京駅から乗れる関東鉄道の高速バスを利用しました。
料金ですが、飛行機を利用する人はなんと500円。東京駅と成田空港を結ぶバスの料金は1,000円(早割で900円)ですが、それよりさらに安いです。
茨城というと都内からは遠いイメージがあり、実際に東京駅から成田空港行きの高速バスの時間で比べると、時刻表の上では3〜40分以上の差があります。
(時間帯・上り下りで変わってくるのと、実際はもう少し早く着くことが多いようです)
リムジンバスの場合は出発時間から逆算して自分で便を選びますが、この路線は飛行機の発着時間にあわせたダイヤなので、何時のバスに乗れば良いのか考えなくて済みます。
ただし全便予約制のため乗れなかったら大変なことになるので、飛行機のチケットが取れた段階ですぐに予約しました。
私の場合、東京駅までの電車+バスの時間と、地元駅から成田エクスプレスを使って成田空港に行く時間を考えると大差ない上、料金的には大幅に安くなるため(1/3くらい)5,000円くらいお得になりました。
東京駅から茨城空港への行き方
茨城空港行きのバスは東京駅八重洲南口の3番バスのりばから発車しています。乗り場案内図は下記のリンク先にあります。
このバス乗り場はひっきりなしにバスがくるので、あまり早く着きすぎると前のバスに乗る列だったりします。並び方がわかりづらいのですが、ある程度人が集まってきたところで係員が名前チェックにやってきました。

東京駅から茨城空港行き高速バス乗り場
茨城空港からは上海行きの便もあり、利用客は台湾人と中国人が多いため、係員も日本語を話せる中国の方でした。日本語を話せない台湾人の家族を持つ身としては便利なサービスだと感じます。
乗り場の整理だけではなくバスに同乗していったので、空港発のバスも担当しているのかもしれません。

満席だったので予約しておいてよかったです
車体はまだ新しいようで、黒を基調とした落ち着いた配色で、清掃状態も椅子の座り心地も満点。飛行機利用者の特別料金とは言え、500円は破格です。

新しい車体で快適
子供料金も大人と同じく500円ですが、6歳未満で席に座らないのであれば無料です。2列シートで夫もいたので今回は膝の上に座らせましたが、特に狭くはなかったです。支払いにPASMO・Suicaが使えるのもよかったです。
茨城空港は空港利用料が安いのも魅力的
日本の空港から海外に出発する際は、空港利用料がチケット購入時の代金に含まれます。到着の空港では発生しません。
タイガーエア台湾の場合は成田空港第2ターミナルを利用するため、旅客サービス施設使用料(PSFC)および旅客保安サービス料(PSSC)が発生します。
我が家は大人2人・2歳の小人1人なので
【大人(満12才以上)2,610円】×2+【小人(満2才以上)1,570円】×1=6,790円
それに対して茨城空港はいくらかというと、旅客取扱施設利用料(PSFC)のみで
【大人(満12才以上)520円】×2+【小人(満2才以上)260円】×1=1,300円
差額5,490円は結構大きいですね。交通費とあわせて、成田空港へ行くより片道だけで約1万円もお得になりました。
旅客用施設

茨城空港の玄関口
茨城空港の公式サイトにももちろん必要な情報は載っているのですが、ショップの詳細はわからない点が多かったので実際に見て確認することにしました。
茨城空港は2階建てで、1階にはチェックインカウンターや出発口・到着口、その他旅行関連の施設が並んでいます。
2階にはショップ・レストラン・休憩スペース・展望デッキなどがあります。こじんまりしていますが、地方空港としては十分な大きさで、新しいので快適です。
免税店は小規模すぎるかも

秋葉原デジタル家電
海外旅行といえば免税店もチェックしたいところですが、品揃えはいまひとつ。
1階に秋葉原デジタル家電、2階にSPRING SHOP、国際線搭乗待合室内に永山というお店があり、化粧品のみチェックしましたが、扱っているのは国内有名ブランドのみで、金額的にも特にお得ではなさそうでした。街中のドラッグストアの方が安いかな。
外国人観光客に人気の商品も色々置いてありましたが、日本人がわざわざここで買うものはなさそうです。

SPRING SHOP
国際空港でイメージする一般的な免税店と異なり、海外ブランドの化粧品は買えないので、欲しいものがあれば機内販売か桃園空港の免税店で買うしかなさそうです。でもレートの関係で台湾で買うと高いんですよね。個人的にはちょっと残念。

お土産店は地元の名産品が充実

ねば〜る君がお出迎え
一方、地元系のお土産屋さんはなかなか充実していて、私はかなり気に入りました。こういう郷土色が強いお店は国内線のある空港ならではですね。

「亀じるし」限定のどら焼き
茨城銘菓を扱う亀じるしでは空港限定のどら焼きなどのお菓子以外に、茨城空港が航空自衛隊の百里飛行場と共用であることから、自衛隊グッズも沢山置いてありました。
台湾も軍民共用の飛行場が多いですが、中華民国国軍のグッズは見かけないので、こういう取り組みは面白いなと思いました。

AIRPORT PLAZA
東京ばな奈などの台湾人受けするお菓子や、医薬品を扱っているAIRPORT PLAZA。
免税の化粧品は台湾入国時でも買えますが、お菓子のお土産は買えないので、台湾在住の身としてはこういうお店があると嬉しいですね。
東京ばな奈の売れ行きはかなりいいようで、あっという間に棚が空っぽになっていました。
以前にも記事を書きましたが、空港で台湾や中国へのお土産に迷ったら、ひとまず東京ばな奈か白い恋人を買っておけばOKです。


SKY ARENA
そして私が思わずガッツポーズを取ったのが、小美玉市をはじめとする茨城県の特産物をそろえたSKY ARENAです。
何がすごいって、これは海外在住の日本人ならわかると思うのですが、とりあえず写真を見てください。

高級納豆

ドライ納豆・納豆ふりかけ

ドライ納豆おつまみ
はい。納豆づくしです。あるだろうな〜とは思っていましたが、予想以上に充実していました!
台湾でも日本から輸入した納豆は売っていますが、冷凍ものだしお値段が安くても3倍くらいするのです。なので一時帰国すると毎回必ず食べるもののひとつ。
そして台湾に持って帰りたくても、私の場合空港から家までが遠いので温度管理が心配。こちらのお店にも美味しそうな納豆が沢山あって、とても気になりましたが持ち帰りは断念しました。
そんなわけで日持ちのするドライ納豆(乾燥納豆のスナック)を数種類購入しました。さすが納豆の本場、色々な味があります。

飲むヨーグルトは子供に全部飲まれました
その他にもおみたまヨーグルトなど美味しそうなものが色々ありました。産地限定のものが気軽に買えるのは嬉しいですね。

1階の地産品コーナー
ちなみに1階のチェックインカウンターの後ろでは近所の人が出品している(と思われる)地産品ショップもありました。のんびりした雰囲気で和みます。
レストラン・展望デッキ・休憩スペース

すぎのや本陣
レストランは和食のフードコートすぎのや本陣と、窓ガラス越しに飛行機が見えるSKY LIGHT CAFEがあります。
そこからすぐに展望デッキに出られるのですが、写真を撮り忘れました。

休憩スペース
反対の駐車場側にはガラス張りで開放感がある休憩スペースもあります。カウンターデスクがあるのでコンビニや売店で買ったものを食べるのにもよさそうです。
1階にはファミリーマートやATMも

ファミリーマート ブルースカイ
1階の国際線出発口近くにはファミリーマートがありお土産も売っています。
私たちは東京駅で色々食べたので昼食はとりませんでしたが、タイガーエア台湾はLCCなので基本的に機内食が出ません(事前予約かその場での購入は可能)。
私と夫は台湾に着いてから食べるつもりだったので良いのですが、子供はお腹が空くかもしれないなと思いパンを買っておきました。
タイガーエア台湾は機内で持ち込みの食べ物を食べてはいけないのですが、子供は我慢ができないので、きっと見逃してくれることでしょう。。。

セブン銀行ATM
セブン銀行のATMもあったので、現金が足りないときも安心です。ファミリーマートの中にもゆうちょATMがあります。
外貨両替機は外貨から日本円への両替専用なので、日本人には関係なさそうです。そもそも台湾元は日本で両替するとかなり損をするので、日本円から外貨への両替機はない方が親切かも。
チェックインから出発まで

チェックインカウンターの行列
ほとんどの乗客が同じバスで来るため、空港到着直後のチェックインカウンターは長蛇の列。
バスの到着からチェックイン締め切り時刻まで余裕があったので、先に買い物を済ませて、人が少なくなってからチェックインをしました。

出発ゲートもこじんまりしています
その後搭乗の時間が近づいてきたので出発ゲートに並ぼうとしたのですが、突然子供がぐずり始めました。
なんとかなだめすかしてセキュリティチェックまでたどり着いたものの、コンパクトすぎるゲートがあだになったのか?一人が引っかかると後ろがみんな止まるという状態で、渋滞していてなかなか進まず。
みんな同じ便に乗るのでさほど焦りはなかったですが、搭乗時間まで余裕がなかったのでちょっとドキドキしました。
セキュリティチェックの機械を通ってからは税関の申告コーナーがありますが、無人だったので、パスポートに貼り付けられた免税品のレシートを自分で外して箱の中に入れます。
その後の出国審査カウンターもコンパクトで、通り過ぎるとすぐに搭乗待合室になっています。

免税店「永山」
搭乗ゲート前の待合室の横には小さな免税店永山がありました。時間がなかったのでよく見ませんでしたが、ここでも白い恋人が売っています。免税店なので外のお店より安いかもしれません。
LCCだと飲み物が有料なのでいつものように空のペットボトルに水を入れようと思ったのですが、時間がなかったのでトイレの横にある自動販売機で水を調達しました。
桃園空港だと売り切れていることが多いのですが、さすが日本の空港、売り切れにはなっていませんでした。

エプロンまで屋根の下を通ります
飛行機までは徒歩での移動になりますが、途中まで屋根付きの通路になっていました。雨の日はさらに可動式のエプロンルーフを使うそうです。
飛行機に乗るときのタラップも屋根付きでした。新しい空港だけあって設備も新しいものを使っているようです。

屋根付きタラップ
子連れで茨城空港を使うメリット・デメリット
私のような子連れで利用する立場から見て、改めてまとめてみます。
- 交通費・空港利用料の安さ
- 設備が新しい
- コンパクトなので歩かないで済む
- ショップで地産品・特産品が充実している
- アクセス手段の少なさ
- 免税店が少ない
- レストランやショップのバリエーションが少ない
メリットは何と言っても諸費用の安さ。
そして規模が小さいためショップは少ないですが、飛行機はただの移動手段と考える今の私のような人にとっては、空港内での移動距離が短く、あまり歩かなくて済むのはかなりの利点ではないでしょうか。
去年の一時帰国の記事(桃園空港から成田空港へ)でも書いたのですが、桃園や成田のような、人が多くて大きくて沢山歩かされる空港というのは幼児連れだとなかなかしんどいのです。
免税店も結局見る時間がなかったりするので、小さなお子さんを連れているとむしろそういうお店はなくても問題ないという人も多いのでは。

デメリットとしては空港まで行く手段の選択肢が少ないこと。
私は子供と一緒に成田空港を利用する際は、JR東日本の成田エクスプレスを利用しています。オムツ交換台があるのと、子供が騒いだ時にデッキに出やすかったり、子供が飽きてきたら車内を歩かせて気分転換ができるからです。
子供が生まれる前まではリムジンバスを使っていましたが、ずっと座りっぱなしで移動できないのがネックでなるべく避けてきました。
ですが、茨城空港だとその選択肢がありません。なので今回は快適に利用できましたが、我が家でももうちょっと子供が小さい頃や、私一人で連れて行くケースだと難しかったかも、と思います。
一方、車で空港まで行ける方であれば、駐車場のスペースが広く無料ということで、むしろかなり使いやすい空港ではないでしょうか。
茨城空港ができると聞いた時は茨城の友達と「あんなところに空港作ってどうするんだろうね〜?」なんて言っていたのですが、思った以上に長所が多く、しかも台湾へも安く行けるのですっかりお気に入りの空港になりました。
タイガーエア台湾はよく利用するLCCなので、この路線は長く続いて欲しいなと思います。
台湾↔︎日本、子連れ搭乗の記事です。

